投資をやっている人の中には、少額投資では意味ないのでやらない方がマシだという人もいます。
それにはいろいろな理由がありますが、大きなものとしては少ない資金をかけても利益がほとんど出ないという点があります。
どんな投資でも、年率に換算すると数パーセント程度の利益が出れば良しとします。
それ以上の利率が出ることも当然ありますが、あまり高い儲けを期待するとそれだけリスクも大きくなりますし、偶発的なものとなりますので、安全な投資とは言えなくなります。
そのため、確実性の高い投資に限定するのであれば、数万円程度の投資をしても、ほとんど利益など出ないと考えるわけです。
そのくらいの利益であるなら、投資のためにかける時間をアルバイトでもした方が稼げるという主張がなされることもあります。
もう一つの理由としては、取引には手数料がかかるので、それだけで利益が失われてしまって、少額投資では意味ないという考えがあります。
確かに、どんな証券会社でも口座管理手数料や取引ごとの手数料、そして利益に対して税金がかかりますので、利益を圧迫する原因となります。
結果として、少額投資ではそもそも一度の取引で得られる利益額が少ないので、さらに手数料などで目減りして、ほとんど利益にならないという結果になってしまうと考えます。
このような意見はもっともなことで、賢く投資をしないと意味ないものとなってしまうのは事実です。
しかし、金額に関わらず言えることとして、どんな投資でもしっかりとした戦略とプランがない状態で投資をすれば利益はそう厚くならず、損失を出してしまうこともあるという点を挙げられます。
たとえ少額投資であっても、銘柄を選べば安全性が確保できるものでありつつ利益率が高いものも見つけられます。
また、そもそも少額投資の基本は、長期運用によって複利効果を狙うというところもあります。
1年だけの利益を見れば小さなものかもしれませんが、その利益をさらに投資に回していくことで、長期的に見ると大きな利益に増えていくわけです。
特に少額投資を、将来資金とか老後の計画のために行おうと思っているのであれば、大きな意味を持つ資産運用法となります。
また、手数料や税金についても、証券会社や取引口座を選ぶことでデメリットを回避できます。
所定の回数以内の取引であれば手数料がかからない口座も存在しますし、管理手数料が無料となっている会社もあります。
さらに、NISAなどの制度を活用すれば非課税で取引ができます。
こうしたことから、少額投資でも利益を出せるわけです。