積立nisaでかかった費用は経費になるの?

積立nisaでかかった費用は経費になるの?

積立nisaで、投資した金額もしくは支払った手数料は経費になるのでしょうか?

投資も一つの仕事であり収入源です。そのため、税金についてのルールをしっかりと覚えておく必要があります。

 

たとえば、投資についてかかった費用を経費として計上することで、節税ができるということです。

 

では、積立nisaでもかかった費用は経費になるのでしょうか?

 

実は、NISAについては他の投資とは異なるルールが取り入れられているので注意が必要です。

積立nisaのそもそもの仕組みを確認

結論から言うと、積立nisaにかかった費用は経費になることはありません。

 

株式投資や一般の投資信託など、他の投資については書籍代などの名目で経費を計上することが可能です。

 

しかし、NISAについては経費が認められていないのです。

 

ここには、NISA独自の制度設計が関係しています。

 

積立nisaは年間40万円までの投資額が非課税になるという制度です。

 

法律上、本来かかる税金をどうやって非課税としているのかというと、この部分については収入として扱わないという見方をしているのです。

 

収入ではないので税務署に確定申告する必要もなく、そこに税金もかかってこないというわけです。

 

経費というのは、収入を生み出すためにかかった必要な費用を指すので、その分を収入から差し引くことができます。

 

しかし、そもそも積立nisaは収入ではないので、経費という観念そのものがないということです。

 

こうした理由から経費になることはなく、手数料や勉強のためのセミナー代といったものもすべて計上できません。

損失についても計上できない

積立nisaは経費になることはないという原則は、逆の場合にも当てはまります。

 

つまり、投資をして損失が出た場合、1年を通じてマイナスとなってしまった場合も計上できないのです。

 

株式などの他の投資では、1年間の損益がトータルで赤字となった場合は、その分を他の所得から差し引くことができます。

 

これを損益通算と呼び、利益を損失で相殺するので、その分税金が安くなります。

 

また、損益通算をしても1年間で赤字分を使い切れない場合は、繰越控除という制度があります。

 

赤字が出たことを確定申告すると、その後3年間にわたって赤字分を所得から相殺できるというものです。

 

この繰越控除もやはり積立nisaでは適用されません。

 

このように、積立nisaは非課税になるという大きなメリットがありますが、その分他の投資で使える制度が適用されないことも覚えておきましょう。