積立nisaは1人につき1つの取引口座しか作れません。
しかし、運用を続けていく中で、自分が今まで使っていた証券会社よりも魅力的なサービスや商品を提供しているとか、よりお得な投資の仕方を提案していることに気付くことがあります。
そんな場合、証券会社を変更することができるのか、その際にどんな点に気を付けて移行すべきなのかを考えてみましょう。
積立nisa取引用口座を別の証券会社に変更することは可能です。
その際には、現在NISA口座を開いている金融機関と、新しく口座を開く会社の両方で手続きが必要です。
単に新規口座の開設をするだけでは、税務署の審査に引っかかって口座変更はできないので注意しましょう。
具体的には、現在使っている金融機関で「金融商品取引業者等変更届出書」と「非課税口座廃止通知書」というものを作成してもらう必要があります。
それぞれの証券会社のマイページに、金融機関の変更といったメニューがあるはずですので、そこから申し込みます。
送られてきた「金融商品取引業者等変更届出書」に、自分で記載すべきところを記入して書類を返送します。
その後、新しく口座を開きたい証券会社では、他の金融機関からの移転とか変更といった形で新規口座の申し込みを行います。
すると、開設書類が送られてきますので、それを作成して「非課税口座廃止通知書」と一緒に返送します。
これで手続きは終了です。
上記の手続きを踏めば、どの証券会社でも自由に変更ができるのですが、1年に1度しかできないことになっています。
このルールでは、1年に1つの口座しか開設できないという決まりなので、初めて積立nisa口座を開いた年は移転は不可となります。
もう一つの注意点は、手続きの期間が決まっているということです。
変更手続きは10月1日から、次の年の9月30日というスパンで実行されることになっています。
そのため、10月1日以降に手続きをすると、口座が実際に変わるのは次の年となってしまうのです。
すぐにでも移管をしたいと思っているのであれば、そのタイミングには気を付けるべきです。
さらに、今まで運用していた商品については口座が一度閉鎖されるという形になるため、継続して移行することはできません。
新しい証券会社で提供している商品を見つけて、それを購入することになりますので、移管する場合には新しい会社の商品についてしっかりと確認しておく必要があります。