2017年のスタート時には100本程度しかなかった積立nisaの対象商品は、年を重ねるごとに徐々に増えています。
2021年現在、およそ200本にまで増えており、以前より魅力を感じる投資信託やETFも見つかりやすくなってきたのではないでしょうか。
そうなると、すでに積立nisaをスタートしている方は、現在積立中の金融商品から乗り換えができるのかが気になるはずです。
今、積み立てている金融商品よりも魅力的な商品が見つかった場合、積立nisaで商品を乗り換えること自体は可能です。
現在、積立中の投資信託やETFを購入することをやめて、乗り換えたい商品の購入を始めるだけで、簡単に乗り換えられます。
積立nisaは年間に購入できる金額が40万円までと決まっていますが、年40万円に収まる範囲であれば、途中で銘柄を乗り換えても特に問題はありません。
ただし、新しい商品に乗り換えるとしても、今まで積み立てていた商品を売ってしまうのはおすすめできません。
売ることは可能ですが、今まで積み立ててきた投資信託を売って、その資金を元手に別の投資信託の積立を始める場合、年40万円という非課税枠を使ってしまうからです。
たとえば、今年これまで30万円をある投資信託に積み立てていたところ、別の魅力的な投資信託が見つかったとしましょう。
これまで積み立ててきた投資信託を全部売って、その資金を元手にその別の商品を買うとします。
これまで30万円積み立ててきたのだから、売った時の金額はそれ以上になっていそうです。
しかし、それがいくらになろうと、今年これまで30万円を積み立ててきた事実は消えません。
その年の残りの非課税枠は、上限40万円からこれまで積み立てた30万円を差し引いた10万円しかないのです。
このように、積立nisaで金融商品の乗り換えは可能ではあるものの、それをしてしまうと、積立nisaのメリットである非課税という恩恵が十分に受けられなくなってしまうことがあります。
もともと積立nisaとは長期運用を前提にした積立投資ですから、運用途中で売ったり買ったりを繰り返すのには向いていないのです。
それでも、どうしても乗り換えたい商品が見つかった場合は、これまで購入してきた投資信託は売らないでおきましょう。
持ち続けておけば、それが利益を生んでくれることもありますし、非課税のメリットも無駄にしなくて済みます。