資産運用を賢く行っていく上で欠かせないのが税金対策です。
せっかく投資によって利益を出しても、それが税金によって相殺されてしまい、結果としてあまり意味のない行動とならないようにしたいからです。
そこで、積立nisaにはどんな節税効果があるのか、他の投資の仕方と比べてメリットがあるのかという点を考えてみましょう。
その上で、どんな人におすすめなのかを検討していきます。
積立nisaは、そもそも運用益が非課税になるという制度で、節税効果を売りにしているのが最大の特徴です。
具体的には、1年間投資信託やETFを購入するために使った40万円分が非課税対象となり、利益が出ても収入とは見なされず税金がかかりません。
積み立て金融商品を対象としている制度ですので、この非課税枠が続く機関が非常に長いのもメリットです。
最長で20年間が非課税となりますので、合計で800万円分の投資を非課税とすることができるのです。
これほど長い期間にわたって非課税が続く制度は少ないので、選ぶ価値があると言えるでしょう。
また、こうした非課税枠を最大限利用するために、積立nisaで購入できる商品は手数料が低く抑えられているのもポイントです。
税金が安くなっても手数料が高くては意味がありません。
しかし、つみたてNISAでは、200本程度ある商品のほとんどが定数準の手数料設定をしているため効率的な運用が可能となります。
一方で、積立nisaでは他の節税対策は行うことはできません。
投資で利用できる節税対策としては、損益通算が一般的です。
たとえば、株式投資をして赤字になってしまった場合、その全額を別の所得から差し引いて、全体の所得額を減らせるという仕組みです。
その分税金が安くなるのがメリットなのですが、積立nisaでは損益通算はできないことになっています。
こうして考えてみると、積立nisaがおすすめの人は、株式投資などの他の投資をすることは考えておらず、積み立て一本で資産運用をしたいという人です。
それなら損益通算ができないというデメリットは関係ありません。
また、積立nisaはじっくりと長期間利用することで資産を堅実に増やしていくことができる制度です。
それほど多額の資金をかけることは考えていないけれども、リスクをできるだけ減らしてコツコツと資産運用をしたい人にも向いていると言えるでしょう。
さらに、簡単に始められるので、初心者がとりあえず資産運用をスタートしたいというケースでもおすすめです。