投資信託に限らず投資商品にはすべて、どんな最悪な状況になっても最低限の元本は手元に戻ってくるという元本保証はありません。
リスクが低めの投資商品として人気の投資信託でも、元本割れのリスクはあります。
投資信託は元本割れしないと勘違いしている人は意外と多いのですが、この点は理解しておかなければいけません。
投資信託が元本割れしない投資だと勘違いする人が多い理由は、いくつか考えられます。
1つ目の理由は、元本確保型の投資のことを、元本保証と勘違いしてしまうというものがあります。
元本確保型の投資というのは、運用方法を工夫して元本よりも価額が小さくならないようにするというものです。
それでも元本を保証してくれるというわけではありませんが、元本が下回りにくいというメリットがあることから、元本保証と勘違いする人が多いのでしょう。
2つ目の理由は、投資信託がローリスクだからという点が挙げられます。
投資信託でも市場の変動や口座を解約するタイミングなどによっては、元本を下回ってしまうことはあります。
例えば、投資信託は長期スパンで利益を出しやすいという特徴がありますが、短期間で口座を解約した場合には、市場の動向次第では元本を下回るリスクはもちろんあります。
ただし、市場全体は緩やかに右肩上がりで上昇しています。
そのため、長期スパンで投資を継続すれば、損失が出にくく元本を下回るリスクも最小限に抑えられるのです。
投資信託の元本割れリスクは、投資商品の特徴の一つです。
そのため、どんな戦略をしても、リスクをゼロにすることはできません。
しかし、投資方法を工夫することによって、元本割れリスクを最小限に抑えることは可能です。
例えば、投資信託のファンドを選ぶ際には、できるだけリスクが低いものを選ぶことをおすすめします。
ローリスクなファンドは、投資先が元本を下回りにくい銘柄が厳選されています。
そのため、元本割れのリスクが起こりにくくなります。
さまざまな条件を理解した上で投資を始めることもまた、リスク対処法です。
例えば、投資信託では運用手数料がかかりますし、ファンドごとに手数料は異なります。
これらの手数料は「塵も積もれば山」となって利益を目減りさせたり、利益が出ているはずの投資でも、手数料を差し引いたら損失に転じたという事態を引き起こしかねません。
できるだけ手数料が小さなファンドを選んだり、解約する際に手数料が発生しないことを確認するなど、事前に条件面はきちんと確認しておきましょう。