投資信託は基本的に、長期間の運用を前提としています。
10年や20年といった長期スパンで運用をすることによって、リスク分散効果が期待できますし、市場の変動に大きな影響を受けることなく、資金を大きく増やすことにもつながります。
そのため、始めるタイミングは投資家が思い立った時ならいつでもOKです。
いつなら始めるタイミングとして適していて、こんな時にはNGという線引きは、投資信託の場合にはありません。
信託投資は、直近の価額変動にとらわれず、10年から30年以上の長いスパンによる値動きを考慮した投資商品です。
もちろん、そうした期間の中には、市場が低迷したり突然下落してしまう局面はあるでしょう。
しかしそうした場合でも、世界的な経済成長を見ると、少しずつでも右肩上がりに成長を続けています。
信託投資は、この緩やかな右肩上がりの経済成長によってリターンを出そうというタイプの投資商品です。
投資商品というと、多くの投資家にとって不安材料となるのが元本割れのリスクではないでしょうか。
投資信託は株式投資などと比較すると、リスクは低く抑えられています。
しかし投資である以上、元本割れのリスクがゼロになることはありません。
しかし、運用期間によって元本割れのリスクは大きく異なり、長く続けることによってリスクを限りなくゼロに近づけることは可能です。
例えば、国内株式銘柄で構成されている信託ファンドの利回りを見ると、1年間のみ運用した場合には、元本割れのリスクは10%以上あります。
これは、期間が短いために、短期スパンでの市場変動に影響を受けてしまうからです。
しかし10年以上運用を続けた場合には、元本割れするリスクは、ほぼ0%に近づくことができます。
国内に存在する信託ファンドは660本以上ありますが、その中で10年以上の運用で元本割れしたファンドは、まだ1本もないのです。
積み立て式の投資信託では、市場がどんな状況でもコツコツと一定期間ごとに一定額を積み立てします。
しかし信託商品の中には、投資家が自身のタイミングでスポット的に投資ができるファンドもあります。
スポット投資の場合には、積み立て投資のように時間的なリスク分散をすることはできないため、元本割れのリスクも含めて始めるタイミングを吟味することは必要です。
ただし、信託市場では、値動きを予測することは至難の業です。
プロでも難しいため、初心者にとっては困難を極めるでしょう。
スポット信託をする場合には、全資金を一度に投資するのではなく、自身で何回かに分割することでリスクヘッジすることをおすすめします。