投資商品には、さまざまな種類があります。
その中でも投資信託とは、文字通り「信じて託す」という意味を含む投資商品です。
何を信じて託すのかという点ですが、これは投資信託の特徴と大きな関係があります。
投資信託では、複数の銘柄を証券会社が厳選し、ファンドとしてパッケージ化します。
投資家は、いくつかのパッケージ化されたファンドの中から、リスクやリターンを考慮しながら、気に入ったものを選び、そこへ投資を行います。
各ファンドには、複数の銘柄が含まれていますが、これを決めるのは証券会社で、投資家ではありません。
また、投資家が独自にファンドをカスタムメイドで組み立てることはできません。
つまり投資信託というのは、投資のプロである証券会社を信用して、投資家が自己資金を託すタイプの投資商品なのです。
投資信託は、投資家にとっては証券会社が窓口となります。
しかし、実際の投資信託の運用には、証券会社以外にも複数の金融機関が関わっています。
例えば、ファンドの運用を実際に行うのは証券会社ではなく、信託銀行など受託会社と呼ばれる金融機関です。
受託会社は、運用会社と呼ばれるファンドマネジメント会社や投資顧問会社などから、具体的にどのように運用するかという指示を受け、その通りに資金を運用することを業務としています。
ファンドマネジメント会社や投資顧問会社は、投資家から集めた投資金を、具体的にどの銘柄へ投資するかという運用方針を決定する役割を持っています。
実際に資金を運用するわけではなく、方針を決めたら受託会社へ指示を出すことを業務としています。
つまり、運用会社が決定した方針に従って受託会社が資金を運用し、運用に必要な資金を販売会社となる証券会社が投資家から集めるという流れ作業の構造となっています。
投資信託は、少額でも投資をしやすい商品として人気があります。
なぜ少額でも投資ができるのかという点ですが、これはファンドの運用を行う会社が大きなプールを準備し、それぞれの投資家からの投資をまとめて運用しているから可能なのです。
投資信託では、それぞれの投資家がファンドへ投資しますが、2.3口と言った割り切れない数での投資も可能です。
それは、多くの投資家によって集められた投資額を、運用会社がまとめて運用しているからです。
運用会社にとっては、どの投資家がいくらの投資をしたかという点は重要ではありません。
大きな器で大きく運用し、投資家はそれぞれの投資額に合わせた配当を受け取る仕組みとなっています。