積立投資の中でも注目されているのが、つみたてNISAです。
通常、運用益が出ると20.315%の税金が課されます。
ところが、つみたてNISAの場合、年間40万円までであれば、運用益が出ても一切課税されません。
この年間40万円の非課税枠は、最長20年適用されます。
ここで問題になるのは20年後、非課税期間が終了した後の取り扱いについてです。
つみたてNISAの場合、ロールオーバーには対応していません。
自分で何らかの対処をしなければなりません。
特定口座もしくは一般口座といったところに引き継いで運用する方法があります。
ただし、いずれも課税口座なので、運用益が出れば税金を取られます。
つみたてNISAで運用していたファンドを売却して、現金化するのも一つの方法です。
ただし、つみたてNISAの場合、満期になる前でも、自由にファンドを売却することは可能です。
とはいえ、長期間運用した方が複利効果により利益の出やすい制度なので、多少ファンドが値下がりしてもすぐに売却するのではなく、気長に待つのがおすすめです。
つみたてNISAに再度申し込みをして、運用を続ける方法もあります。
いったん利益を現金化し、それを元手にして、新規でつみたてNISA用の口座を開設できます。
ただしつみたてNISAは2022年時点で2042年までの制度です。
投資信託を購入できるのも2042年までになりますので留意してください。
つみたてNISAで積立投資を行った場合、どの程度の利益が期待できるのでしょうか?
楽天証券では、年利2.0%と年利8.0%の2種類のパターンで、月々いくら積み立てていくと、どの程度の利益が出るかというシミュレーションしています。
もし月々3,000円で20年間積み立てていった場合、年利2.0%で16万円、8.0%で104万円のプラスです。
これが月々5,000円の積立の場合、年利2.0%で27万円、8.0%で174万円のプラスです。
月10,000円を積み立てていった場合は、年利2.0%で54万円、8.0%で349万円の利益が出ます。
このように、月々の積立額を大きくすると、より大きな利益が出やすくなります。
8.0%の利回りだった場合は、元手の倍以上の資産に増やせます。
つみたてNISAでは、リスクの低い投資信託商品を厳選しています。
しかし、投資であることに変わりはないので、元本割れのリスクもゼロではありません。
順調にファンドが運用できれば、月々数千円でもそれなりの収益の出る可能性は高いです。
元本割れのことも想定して、生活費には手を付けずに、余剰資金を使ってコツコツ運用してみましょう。