積立投資は毎月コツコツと定額を投資していく手法で、投資対象は様々です。
為替や株式、債券、不動産、暗号資産などの種類があり、単一の種類であることもあれば、複数のジャンルを組み合わせる商品もあります。
その中でも、人気が高いのは株式です。
株式のみでも十分と考える人もいて、証券会社でも顧客に対して積極的に勧めているケースが見られます。
果たして積立投資は株式のみで良いのか、投資家としてはしっかりと考えてから投資をするべきです。
株式系の積み立てのメリットとしては、やはりリターンが大きいことでしょう。
不動産や為替に比べると、短期から中期にかけての変動がこまめに起こるため、利益を出しやすいです。
また、上場企業を中心に、株価は長期的に見ても値上がりする傾向がありますので、長期保有でも利益を出せます。
もちろん、株式市場は下落局面に入ることもありますが、その時には安く買い進める好機となることもあります。
こうしたことから、全体的に株式系の商品は利益率が高く、積立投資の中でも魅力的に映るものです。
一方で、株式のみのポートフォリオだと変動性が高くなるというリスクを負うことになります。
株式は他の資産クラスよりも局面の移り変わりが大きく、しかも早いスパンで起こってきます。
多くのケースはある程度の予測ができるものですが、地政学リスクや災害などによって、予測不能な急激な値動きを見せることも珍しくありません。
そのため、リスクを避けるための投資手段として選ぶ積立投資の中では、最もリスクが高くなることがあるのです。
積立投資のメリットを生かしながら利益を出していくためには、買い進めるタイミングとバランスが大事です。
あくまでも株式のみにしたいというこだわりがあるならば、平均購入単価が下がった局面で投入金額を増やす必要があります。
ある程度自分で金額調整をしていくことで、そのメリットを十分活かせるのです。
ただし、市場下落がなかなか戻らないこともありますので、リスクを負いつつ判断しなければなりません。
株式のみというこだわりがなければ、他の資産クラスへの分散も検討しましょう。
リスクをどこまで負えるかという点を自分なりに考えて、利益率とのバランスを見極めることで、効率的に投資できます。
よく言われる「積立投資は株式のみで良い」という考えは、リスク分散についての考え方次第となります。
資金のゆとりがどのくらいあるのか、そして全体のポートフォリオの状況を見て判断しましょう。