損切りはロスカットと言われることもありますが、損失の出ている株式などを売って、損失を確定させることを指します。
購入した株式の価格が下落して、このまま待っていても株価が回復しないと判断した時には、損切りをうことによって、損失が膨らむのを防ぐことができます。
株価の回復が望めると判断するなら、そのまま保有し続けるつまり、塩漬けすることもあります。
積立投資の場合は、価格が下落したとしても損切りをせずに、そのまま積立を続けるのが良いとされています。
つみたてNISAのように長期で運用する場合、今は株価が低迷していても、値上がりする時が来て利益が出せるかもしれません。
実際に、コロナの影響で株価がかなり下がったが、その年の末に株価が回復したという例があります。
ある人たちは、値下がりした時点で数年間していた積立投資をすべて売ってしまいました。
一方、売却しないで毎月こつこつと積立を続けていた人たちもいて、結果としての資産が増えました。
投資期間中に浮き沈みがあっても、積立投資をやめる時に価格が上がっていればいいので、慌てて損切りする必要はありません。
下落時にも購入し続けることで平均購入価額を下げることができ、価格が上がった時に利益を得やすくなります。
つみたてNISAの場合は、投資をした年から最長20年間、利益に対する非課税が適用されます。
もし途中で売却してしまうと、この非課税期間をフルに活用できなくなります。
また、つみたてNISAは長期運用を想定しているため、損失が出ても損益通算や繰越控除がないので、税制上の恩恵は受けられません。
積立投資は長期で運用することでメリットがあるので、短期的な値動きを気にし過ぎて早急に売却してしまうのは賢明ではありません。
インデックスファンドであれば、長期間にわたって市場がマイナス成長するという可能性は低いと考えられるので、価格が戻るまで積立を続けることができます。
ただし、アクティブファンドのテーマ型の投資信託のように、特定の業界の企業に投資している場合は、市場の影響を強く受けるため、リスクが高まります。
なぜなら、テーマ型の投資信託は多くの場合、ブームが終わると急激に基準価額が下がってしまうからです。
そのまま数年にわたって上向かず、運用終了になることもあります。
ですから、再浮上の見通しがつかない場合は損切りするのが賢明でしょう。