投資信託は、長期間コツコツと積み立てながら、数十年後に大きなリターンとなることを目指す投資商品です。
大きく増えるという認識をしている人は多くても、具体的にどれくらい増えるのかまで把握している人は、投資信託の場合にはそれほど多くはないでしょう。
その理由は、期間がとても長いからです。
それでは、投資信託の大きな特徴の一つでもある「小額投資」を、若い時からコツコツと積み立てた場合には具体的にどのくらい増えるか、を考えてみましょう。
例えば毎月1,000円の積み立てを20年間続けた場合には、投資した元本は24万円です。
投資信託では、1年目に出た利益がそのまま元本に含まれ、2年目には利益から利益を生み出す複利効果が期待できます。
毎月1,000円を20年間継続した場合、年利1%の場合だと、利益は26,000円ですが、年利が3%になると利益は88,000円となり、年利5%なら利益だけでも171,000円を得ることができます。
投資信託においては、ハイリターンなファンドを選べば年利5%という商品も見つけることができます。
また、積み立てる期間が長くなればなるほど、リターンはさらに増えるため、保有期間を20年ではなく30年にすれば、さらにリターンは大きく増えてくれるでしょう。
それでは、毎月1,000円の積み立て型投資信託を50年間継続した場合、どれくらい増えるのでしょうか。
ちなみに、元本は60万円です。
年利が1%でも、50年間続けることによって時価総額は77万8,000円となり、178,000円の利益を手にすることができます。
これが年利3%になると、時価総額だけでも元本の2倍以上となり、138万9,000円まで増えます。
年利5%では、時価総額は元本60万円の4倍以上にも増え、266万9,000円まで膨らみます。
元本60万円に対して、複利効果による利益が206万円以上となり、とても大きく増えることが分かるのではないでしょうか。
上記は、毎月1,000円の積み立てを長期間続けた場合のシミュレーションでした。
当然ですが、積み立てる金額が多くなれば利益も大きくなります。
この原理は複利効果によるもので、投資金額と投資期間がアップすることによって、複利効果によるメリットも大きくなります。
ちなみに、毎月1,000円ではなく1万円を50年間積み立てた場合、元本600万円は2,669万円という大きな資産を形成してくれます。
50年間という期間が長すぎる場合には、毎月の積立金額を2万円にして投資期間を25年にするなど、工夫することによって複利効果の大きなメリットを維持できるでしょう。