個別の銘柄に対して売買取引を行う株式投資においては、ある程度まとまった資金がなければ取引ができません。
100株単位での購入が原則となっているからです。
1株いくらかによって最低いくら必要になるかは異なりますが、もしも1株が2,000円の銘柄なら、100株で20万円が必要となります。
銘柄の価額によっては、最初に数百万円が必要になることもあるでしょう。
しかし投資信託なら、もっと少額から気軽に投資を始められるという魅力があります。
一般的な信託商品では、最低1万円程度からスタートできます。
しかし近年では、少額投資に絞ったファンドも多くラインナップされていて、最低金額100円とか1,000円程度から始めることも可能です。
お小遣いでコツコツと資産形成を始めたい人にとっては、少額でも気軽に始められる点は、大きなメリットと言えるでしょう。
少額で始められる投資信託では、つもり貯金のように少額をコツコツと増やすことができます。
ランチに行ったつもりとか、服を買ったつもりで同額を信託へ投資すると、それが少しずつ成長して、10年後や20年後には大きなリターンとなって返ってきます。
貯金箱に入れるつもり貯金では、残念ながら利子が付きませんから、一切増えることはありません。
しかし信託なら、長く続ければ続けるほど、少額が大きく成長してくれます。
例えば、年間で4%のリターンが期待できる信託商品に対して、毎月5,000円を投資し続けるとしましょう。
年間の投資合計額は、年間6万円ですが、出たリターンが元本に入って更なるリターンにつながる複利投資となるため、15年後にはリターンだけでも33万円、そして30年後には投資額とリターンがほぼ同じぐらいの金額にまで増えてくれます。
みずほ銀行やゆうちょ銀行、まだ三井住友銀行などでは、毎月1,000円から始められる投資信託商品をラインナップしています。
お小遣いの範囲で少しずつ資産を形成したい人にとっては、ぜひチェックしたい金融商品ではないでしょうか。
少額を積み立てる信託投資でも、最終的に口座を解約したときには20%程度の譲渡税がかかります。
しかし、税制面で優遇措置があるNISAやつみたてNISAを利用すれば、増えたリターン分が一定期間は非課税扱いとなり、大きく節約ができるでしょう。
積み立てNISAは、2037年が最終投資期限となっています。
まだまだ時間はありますから、できるだけ早くスタートして、少ない額を大きく増やしたいものです。