投資信託と貯金は、どちらも長期スパンで貯蓄することを目標としています。
この点では共通していますが、異なる点はたくさんあります。
貯金代わりに信託ファンドを活用しようと考えている人は、まずは違いを理解したうえで慎重に決めることをおすすめします。
まず投資信託では、資金運用するのは投資家自身ではなくファンドマネージャーです。
ファンドマネージャーが厳選したファンドへ投資するため、投資家自身で変更することはできません。
一方の貯金は、年利などを比較しながらどの金融機関のどんな商品を使って貯蓄するかを、投資家自身が決められます。
元本割れのリスクもまた、信託投資と貯金で大きく異なる点です。
株式取引よりもリスクは低いという特徴はありますが、絶対に元本割れしないという保証はありません。
しかし貯金の場合には、一定額までは元本が保証されています。
これは、堅実に貯蓄したい人にとっては大きな安心感と言えるのではないでしょうか。
長期間絶対に下ろさないと決めて行う貯蓄なら、信託ファンドを貯金代わりとして活用することは可能です。
ただし、その際にはリスクを理解したうえで行わなければいけません。
貯金代わりとして信託ファンドを活用する際には、いくつかのポイントを抑えると良いでしょう。
1つ目は、定期的にコツコツと積み立てるという点です。
貯金のように、毎月いくらと決めたら、市場の動向に関係なく一定額を継続して投資しましょう。
そうすることによって、ドルコスト平均法のメカニズムによって大きなリスクヘッジ効果が期待できます。
その結果、元本割れのリスクも低く抑えることができ、貯金よりも大きなリターンが期待できるでしょう。
多くの投資信託では、10年以上続けることで元本割れのリスクが低くなると想定されています。
そのため、どんな目的でどのぐらいの期間続けたいのかという目的やニーズに合わせて、信託が良いのか、それとも貯金が良いのかを決めると良いでしょう。
子供の教育資金や老後資金を貯蓄するなら、長いスパンで継続できるという理由で信託ファンドを選ぶ人は多いです。
投資信託では、ファンドごとにかかる手数料が異なります。
貯金の場合には、入金したり出金の際に手数料がかかるということはありませんし、定期的に運用手数料がチャージされることもないでしょう。
しかし投資信託では、こうした手数料があり、利益が目減りしてしまいます。
その点も考慮したうえで、できるだけ手数料がかからないファンドを選ぶのが得策です。