積立投資は基本的に長期運用になります。
長く運用を続けていると、自分にとって好ましくない時期が来るかもしれません。
例えば、マーケットが暴落して、多くの含み損が発生することも十分あり得ます。
暴落時の対応策として重要なのは、投資を続けることです。
一番やってはいけないことは、積立そのものをやめてしまうことです。
積立による運用は、長期にわたって続けることで、大きな効果が期待できるからです。
中には、底についたところで再開すればいいと思っている人もいるでしょう。
確かに、下落局面でいったん積立を中止して、底についた時に購入すれば成績は良くなるでしょう。
しかし、投資の世界で底を判断するのは大変難しいものです。
積立というのは、そもそも購入するタイミングを分散することで、価格変動リスクを抑制することが目的です。
毎月定額を積み立てていくので、暴落して価格が安い時には、より多く購入できる時とも言えます。
つまり、絶好の買い時であり、平均取得価格を下げるチャンスでもあるのです。
価格が大きく下がったからと言って、投資をやめるのは得策ではありません。
価格が大きく落ちた時には、「このまま投資信託を続けてもいいものか?」と迷うかもしれません。
しかし、長期的な運用の積立の場合、いずれ持ち直す可能性が高いです。
具体的な事例を見ていきましょう。
2011年の1月時、日経平均は1万円超を記録していました。
ところが、2011年11月には8,928円と、9,000円を割り込みました。15%を超える下落です。
このように言われると、早めに売却しようという衝動にかられます。
損切りをした方がいいのではないかというわけです。
しかし、2013年にはアベノミクスによって、株価が上昇しています。
ですから、安値時には種まきの期間と考えましょう。
安値の段階を乗り越えても、なかなか黒字化はしません。
上で紹介した事例を見ても、アベノミクスで株価が上昇して黒字化できるまでに1年以上かかっています。
目先の価格の上下動にあまり一喜一憂しないでください。
積立運用する場合には、だいたい3〜5年くらいのスパンでどうなっているかを評価しましょう。
現在は厳しい状況でも、数年経過すれば持ち直す可能性も大いにあります。
また、損失は決済しなければ確定しないということを頭に入れておきましょう。
積立による運用は長期戦を想定しておいてください。