積立投資の場合、一定期間で一定金額を積み立てていきます。
このような投資スタイルをとることで、リスクマネジメントができます。
これはドル・コスト平均法という手法で、投資信託を購入する際に、定額で購入するアプローチです。
定額購入なので、値動きをチェックする必要がありません。
具体的に見ていきます。
例えば、1本100円のファンドがあったとします。
ある人は毎月4本購入、別の人は毎月400円ずつファンドを購入したと仮定しましょう。
初月は400円で一緒です。
しかし、ファンドの価格はその都度変動します。
前者はファンドの値動きによって出ていく金額が変わります。
しかし、後者は毎月400円と決めているので、ファンドが高い時は少なく、安い時には多く購入する形となります。
もし、先ほどのファンドが2カ月目200円に値上がりし、3カ月目に50円まで下落し、4カ月目に200円に再び値上がりしたとします。
前者の場合、ファンド1本当たり137.5円になります。
ところが、後者だと1本当たり100円で購入できているので、37.5円もお得なわけです。
このように、時間を分けて定額投資し、積み立てていくのがおすすめです。
時間分散して投資をする場合、どのタイミングで積み立てるのかが問題になります。
毎日積立すべきなのか、毎月積み立てるのかは議論の分かれるところです。
基本的には、毎月の投資でも十分な効果が期待できます。
頻度を増やして毎日投資しても、買い付け単価の平均にそこまでの効果は期待できません。
ただし、一部例外もあります。
ファンドが取り扱っているマーケットが何らかの理由で大きく変動した場合は、毎月ではなく、毎日積み立てていく方がいいでしょう。
その方が、より大きな時間分散した効果を期待できます。
しかし、このようなイレギュラーな事態以外であれば、毎月決まった額を投資し続ければ、高いリスクマネジメント効果があるでしょう。
どちらがおすすめかは、調和平均がヒントになります。
調和平均とは一般的な平均ではなく、対象になるデータの逆数を足したうえで、データ数で割る平均の算出法です。
従来の平均と比較して、値が小さくなります。
また、データ数が多い場合、それが散らばっている場合でも、一定の幅に収束できるので、こちらの方が実情に合った平均の数値を算出できます。
こちらで先進国株式指数への連動を目標にしたインデックスファンドの毎月と毎日の10年間の積立を見ると、平均買い付け単価の差は150円足らずでした。
手間や面倒を考えると、毎月の積立で十分なことがわかります。